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不安を解消!日常で使える最強テクニック(ACT)

kenken.researcher
お悩みBOX💭

■日常生活で湧き出てくる不安のせいで、毎日苦痛です。

■不安を解消して楽しい生活を送りたいと思っています。

解決します💡

★不安は簡単なテクニックとトレーニングで克服できます。

★テクニックや実践トレーニングを解説します!

皆さんは日常生活や仕事中に出てくる不安に苦痛を感じていませんか?
私は毎日感じています。特に会話の場面では「自分ってどう見られているのかな…?」とか「こんなこと言ったら嫌われるかな…」とか、色々な不安の感情が湧いてきて、結局上手く話せないという事が多々あります。そのたびに自分は人付き合いが苦手なんだ…と落ち込む毎日です。
今回はそんな私が不安を和らげるために実践している認知行動療法の一つであるACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)について解説します。このACTを知ってから私のコミュニケーションにおいての苦痛は10分の1くらいに小さくなりました。ぜひ日々の生活で湧き出てくる不安で苦痛を感じている方は一緒に実践していきましょう!

ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)

ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)は、聞きなじみのない言葉だと思いますが、すごくシンプルです。
ACTは「受け入れて(アクセプタンス)、大切なことに向かって進む(コミットメント)」という意味。

  • 受け入れる(アクセプタンス)これは、嫌な思考や感情が湧き出てきても、それを無理に変えようとせず、「今はこんな感じなんだな」と認めること。
    たとえば、人との会話で緊張しているときは、「緊張なんかしていない!平常心!平常心!」と考えるのではなく、「私は不安で緊張している、ただそれだけ。自然な現象だよね」と考えることです。
    アクセプタンスの重要事項を一言でいうと「不安と戦わない」です!
    ほとんどの人が不安と戦って疲れて苦痛を感じてしまっています。戦争するのではなく、和解をする方が人を傷つけることが少ないですよね。自分の心の中でも同じことです。不安というものと和解をして受け入れる姿勢が重要です。
  • 大切なことに向かって進む(コミットメント)自分にとって大事なこと(価値)が何かを考えて、そのために行動すること。
    たとえば、自分にとっての価値を探索してみて、もし「相手を笑顔にする人になる」が自分の人生の価値であると分かれば、行動は「お互い笑顔であふれる会話になるようなトーク術や傾聴術を身につける」
    また、自分にとっての価値が「信頼できる人になる」であれば行動は「信頼される言葉遣いや気遣いをする」になるでしょう。

ACTの6つのコアプロセス

ACTには次の6つのコアプロセスがあります。

  1. 脱フュージョン
  2. 拡張
  3. 観察する自分
  4. 今ここに集中
  5. 価値探索
  6. 行動計画

このプロセスをいきなり学ぶのは少し難しいので、例え話を使って全体像を見ていきましょう!

【例】あなたが登山をする物語(登場人物:あなた&A君)
あなたは山を登ろうと決意しました。
しかし友人のA君が「あんな高い山に登るのは無理だ」と言ってきました。この時、あなたはA君の言葉を鵜呑みにするのではなく、ただの一つの意見に過ぎないと認識するようにします。【脱フュージョン】
「自分には自分の考え、A君にはA君の考えがある。ただそれだけ。」と物事の善悪を判断せず客観的に自分を見守る視点を持つようにします。【観察する自分】
だからと言って、A君の意見に反発や無視をしてしまうとA君がさらに意見を言ってくるため、あなたはA君に「A君はそう考えているんだね!忠告ありがとう!私は山に登ってくるから、A君は山のふもとの旅館でゆっくりしててね」と声をかけます。これは、A君の感情を否定せず、A君意見を受け入れつつも、それに支配されないところを目指します【拡張】

ようやくあなたは決意した山登りに挑戦していきます。周りの声は(先ほどのA君のような)もう聞こえず、山の美しい景色、足元の岩の感触、冷たい空気を肺に感じながら、完全に「今ここ」に集中し、現在の一歩一歩に意識を向けます。【今ここに集中】
山を登ることは、ただの物理的な行為ではありません。山頂への道のりは、自分にとって重要な価値(挑戦、冒険など)を満たすために登っていきます【価値探索】
その価値に基づいて、あなたは山頂を目指し計画的に行動します。【行動計画】
以上の物語が自分の心の中で行われていることをイメージしてください。(特にあなたの心の中には、あなたとA君という二人の人物がいることをイメージしておくのがとても大切です)

なんとなくACTをイメージできましたか?
受け入れる(アクセプタンス)大切なことに向かって行動する(コミットメント)でざっくり分けると、【脱フュージョン】、【観察する自分】【拡張】までがアクセプタンス【今ここ】、【価値】、【行動】までがコミットメントといったイメージです。
全体像がつかめると次の具体例でしっかりと身につけることができますので、ご自身の中でしっかりイメージしてくださいね!

脱フュージョン – 思考から一歩引く方法

脱フュージョンでは、自分の思考を文字通りの事実として受け取るのではなく、単なる心の産物として見る練習をします。以下に実践方法を記載します。使いやすいものを選んで脱フュージョンの練習をしましょう。

  • ○○と考えている法&物語法:「私は緊張している」という思考が頭をよぎった場合、それを「自分は今、『私は緊張している』と考えている」又は「あ!今、自分の頭の中で『私は緊張している』という物語が出てきた!」と頭の中で唱えます。そうすることで、思考や感情と自分との間に距離を置くことができます。
  • 感謝&役に立つのか法:湧き出てきた思考や感情に対して感謝の言葉をかけます。その上で、その思考や感情が今の自分に役に立つものなのかを考え、役に立たないのであれば距離を取るようにします。上記の○○と考えている法&物語法とコンボで使うと最強ですね!
    ex「私はダメだ」という思考が頭をよぎった場合
    ①「自分は今、『私はダメだ』と考えている」
    ②「『私はダメだ』という思考で危険から守ってくれてありがとう」
    ③「『私はダメだ』という思考は今の私を変えるために役に立たないから、この思考とは距離を取ろう」こんなステップで脱フュージョンしていきます。
  • 言葉遊び法:「私はダメだ」という思考を、変声で歌にすることで、その言葉の意味が薄れ、思考の力を弱めます。自分がよく知っている歌の歌詞を『わたしーはダメだー♪』みたいな歌詞に変更して、頭の中でドラえもんのような変声に変えて歌ってみましょう!

観察する自分 – 客観的に物事を観察する

「観察する自分」は、自分の思考や感情を客観的に観察する能力です。ここで大切なことは、自分の中には【考える自分】と【観察している自分】がいるというイメージを持つ事です。
(最初に例え話をした「あなた」と「A君」のイメージです)
①【考える自分】:思考して判断をし、感情をさらけ出す自分
②【観察する自分】:単純な判断せずただ客観的に自分を観察する自分
脱フュージョンすべきネガティブな思考は【考える自分】が垂れ流しているものです。
そして脱フュージョンするために客観的に自分を見ているのが【観察する自分】です。
要するにこのプロセスは、自分の中には2人の自分がいて、相互作用しながら日々生活をしていることを認識すること。その中で不必要なネガティブな思考は【観察する自分】で適度な距離を取ることが目的です。トレーニングの具体例は以下の通りです。

  • ネガティブな感情や思考が出てきたときは、「その感情や思考は自分の中の【考える自分】が出しているもの」と頭の中で唱える。
    その感情や思考が【観察する自分】から見て、今後の人生で不必要な思考や感情であれば脱フュージョンを実施する。(1日10回以上が目安)

拡張 – 感情を受け入れる

脱フュージョンや観察した思考はそのままにしておくとすぐに復活していきます。それを防ぐために必要なのが【拡張】です。拡張では、現在感じている感情や思考に居場所を与えて、暴走しないように管理します。具体的な方法は以下の通りです。

  • 拡張で居場所作り:
    ①不快な感情や思考が湧き出てきたら、自分の体のどこからその感情が出てきているのか調べます(体の不快な部分をなるべく細かく探してください。exみぞおちの左側など)
    ②探し出した不快な部分に深呼吸で息をいっぱい吹き込んで膨らますイメージを持ちます。(窮屈そうな思考に居場所を与えてあげるイメージです)
    以上のステップによって感情や思考と戦わずに受け入れることができます。
    居場所を作ったとしても、またその感情や思考が暴走することがあります。その時は根気よく何度も居場所を与えてあげることによって徐々に暴走しなくなります。

以上までがACTのアクセプタンス部分です。以下はコミットメントに入っていきますが、コミットメントを実施している最中にも当然人間ですから余計な感情や思考が出てきます。そのたびにアクセプタンス(受け入れ)に立ち戻り、余計な感情や思考を受け入れていい距離感を保てたら、コミットメントに戻ってきて実践してくださいね。

今ここに集中-目の前のことに集中する

このプロセスの目的は目の前のことに全力で集中することです。トレーニングは以下の通りです。いずれのトレーニングでも、その最中にトレーニング以外の思考や感情が出てきた場合はアクセプタンスを実施してくださいね!

  • 五感トレーニング
    五感を使って食事をする際には、食べ物の色、形、質感を見たり、香りを嗅いだり、味を味わったり、噛む音を聞いたり、食べ物の質感を触れたりして、その経験に深く没入します。これは、現在の経験により深く没入するのに役立ちます。
  • 日常活動(会話シーン)トレーニング
    相手が話しているときは、その人の言葉に完全に耳を傾けるようにします。相手の声のトーン、表情、身振りに注意を払い、言葉だけでなく、非言語的なメッセージにも耳を傾けます。
  • ボディスキャントレーニング
    ボディスキャンでは、座るか横になった状態で、足の先から始めて頭のてっぺんまで、体の各部位に順番に10秒ずつ意識を向けます。それぞれの部位に集中することで、その部位に感じる緊張やリラックス感を認識し、深く呼吸をして、緊張が解放されるのを感じます。このトレーニングはコアプロセスの【拡張】の場所を探す練習にもなります!

以上のトレーニングを日常生活に取り入れることで、「今ここ」に集中していることを実感し、目の前のことに全力で取り組めるようになります。

価値探索 – 自分にとって大切なものを見つける

価値を明確にするプロセスは、自分にとって本当に大切なものを探して次の行動で自分が幸せになることにつなげるものです。
私が使っていて一番簡単で、なおかつ価値が超明確になるトレーニングは以下の通りです。

  • 自分のお葬式の弔辞で言われたいことトレーニング
    自分が亡くなった後、お葬式で人々にどのように記憶され、語られたいかを想像します。このトレーニングを通じて、自分の生き方や価値観について深く考え、自分にとって本当に重要なことが何かを明らかに出来ます。
    ex私(けんけん)の場合
    友人からの弔辞:「けんけんさんはどんな時も楽しく笑顔で過ごしていました。そして自分の話を真剣に聞いてくださり悩み相談に乗ってくださいましたし、さらに色々な知識を教えてくださり、そのおかげで今とっても幸せな生活が送れていると思います。本当に感謝しています。」
    以上の弔辞より私の価値としては【自分が楽しく笑顔でいること】【人の話を真摯に聞いて、人に寄り添うこと】【人のために知識などの情報発信をすること】の3つとなりました。この価値感に沿った行動をとっていきます。

行動計画– 価値ある行動に踏み出す

価値に基づいた行動にすることがACTの最終目標です。自分の価値に沿った意味のある変化をするために、具体的な行動計画を立て、それに従って行動していきます。行動計画は以下のコツを知っておくと便利です。私の例をもとに具体例を書きますね。

  • スモールゴールの設定:「人のために知識などの情報発信をすること」という価値に基づいて、「毎日1つだけ、人のために情報を発信する」「毎日1回だけ、人のためになる情報を得るために本を10ページだけ読む」などの小さなゴールを設定します。
    また「自分が楽しく笑顔でいること」という価値に基づいて、「レストランのメニューで迷ったときは値段ではなく、食べて笑顔になれそうなメニューを選ぶ」「仕事で迷ったときは楽しい方を選択する」などの小さなゴールを設定します。
    これらの小さな成功を積み重ねることで、自信を持って価値ある行動にコミットメントできます。

まとめ

ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)の6つのコアプロセスを日々の生活の中で実践することは、最初は難しく感じるかもしれません。私もまだ30点くらいしかできていません(笑)なのでトレーニング真っ最中です。皆さんも無理のない程度にちょっとずつやっていきましょう!
ACTの練習を通じて、不安や悩みが完全に消え去るわけではありませんが、それらを受け入れ、自分の価値に沿った行動を選択することで、より充実した毎日を送ることができます。大切なのは、自分自身に寄り添い、一歩ずつ前に進む勇気を持つことです。
このブログを読んで、ACTの原則やACTの6つのコアプロセスに興味を持ったら、ぜひ小さな一歩から始めてみてください。「トレーニングして、不安を減らして楽しい毎日を過ごそう!」という思いで、一緒に楽しんでトレーニングしていきましょう。

ABOUT ME
KenKen
KenKen
講師/カウンセラー/薬剤師
はじめまして、けんけんの自由研究のKenKenです!

普段はセミナーや講座での講師として年300時間程度の講義を担当しています。またカウンセラー活動や薬剤師の資格を持ち医療にも携わっています。

3分+1秒で明日のあなたが変われる有益な情報を提供していきます!
最初にブログコンセプトの確認をお願いいたします。
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